出会いと女神
「はあ」
最近、溜め息ばっかりだ。昔から、僕は貧乏くじばかり引いていた…気がする。
「僕が何したっていうんだよ」
バイト先で失敗し、客にぼろくそになじられ、店長には減給宣告。
失敗…って言っても、単にお釣りを間違えただけだ。……2円ほど。
その客は、僕が気に食わないらしく、わざと大袈裟に騒ぎ立て、
「おまえはダメ人間だ」だの「さっさと辞めちまえ」だの喚いた挙げ句、同じシフトに入っていた女の子を巻き込み、僕を罵倒し続けた。
騒ぎに駆け付けた店長が平謝りし、僕は事務所に連れていかれ、こっぴどく怒られた。その時に、
「雇ってほしいなら、減給する」と言ってきたのだ。
……事情なんて知らないくせに………
生活がかかってるから、「じゃあ辞めます」なんて言えず、土下座し続けてなんとかお許しが出て、ようやく帰宅。今日何度目か分からない溜め息を吐きながら、鍵を開けドアを開いた…………
「………あんた誰?」
鍵は掛けてたはずだ。どうやって入った?
玄関先に後ろ向きでチョコンと座っている女の子……だろうか?僕の声に気づいた女の子(?)がくるりと振り向く。
……なかなか可愛い。少し丸顔でウェーブがかかった金のショートヘア。僕を捉える双眸は澄み切ったスカイブルー。
……まるで天使だ。
しばらく見つめ合っていると、向こうが口を開いた。
「お待ちしてました、我が主。これから一年間お世話になります(笑)」
………これが見習い女神ニコルとの出会いだった。
「は?主?…つかお世話になりますってなんだよ!?」
「話せば長くなるんです。取りあえずお腹空きました。何か恵んでください」
「あ、おい!!冷蔵庫漁るな!!」
「はあ」
最近、溜め息ばっかりだ。昔から、僕は貧乏くじばかり引いていた…気がする。
出会いと女神
「僕が何したっていうんだよ」
バイト先で失敗し、客にぼろくそになじられ、店長には減給宣告。
失敗…って言っても、単にお釣りを間違えただけだ。……2円ほど。
その客は、僕が気に食わないらしく、わざと大袈裟に騒ぎ立て、
「おまえはダメ人間だ」だの「さっさと辞めちまえ」だの喚いた挙げ句、同じシフトに入っていた女の子を巻き込み、僕を罵倒し続けた。
騒ぎに駆け付けた店長が平謝りし、僕は事務所に連れていかれ、こっぴどく怒られた。その時に、
「雇ってほしいなら、減給する」と言ってきたのだ。
……事情なんて知らないくせに………
生活がかかってるから、「じゃあ辞めます」なんて言えず、土下座し続けてなんとかお許しが出て、ようやく帰宅。今日何度目か分からない溜め息を吐きながら、鍵を開けドアを開いた…………
「………あんた誰?」
鍵は掛けてたはずだ。どうやって入った?
玄関先に後ろ向きでチョコンと座っている女の子……だろうか?僕の声に気づいた女の子(?)がくるりと振り向く。
……なかなか可愛い。少し丸顔でウェーブがかかった金のショートヘア。僕を捉える双眸は澄み切ったスカイブルー。
……まるで天使だ。
しばらく見つめ合っていると、向こうが口を開いた。
「お待ちしてました、我が主。これから一年間お世話になります(笑)」
………これが見習い女神ニコルとの出会いだった。
出会いと女神
「は?主?…つかお世話になりますってなんだよ!?」
「話せば長くなるんです。取りあえずお腹空きました。何か恵んでください」
「あ、おい!!冷蔵庫漁るな!!」
END
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