交流所にて、丹飴さまに書いていただきました!
丹飴さま宅の香野くんと珀憂さんとのコラボです!
琥珀の甘党っぷりを見事に表現して下さった丹飴さま、さすがです(笑)
ロザリアとの掛け合いや最後のほうで思わぬ伏兵が!
丹飴さま、楽しい小説を書いていただき、ありがとうございました。
CAST:香野くん・珀憂さん(丹飴さま)・琥珀・ロザリア・ユリア
深夜の大追跡事件簿
穏やかな昼下がりを迎えた午後一時。
琥珀はお茶のためにと用意していたクッキーの箱を開けると、周りに誰もいないことを確認してから、その中の一つを摘まみ取り口に入れた。
「やっぱりあそこのクッキーは美味しいですー!」
彼女が幸せそうにもう一つ、もう一つとそれを頬張っていると、気付いた時には既に箱の中は空になっていた。
「あっ…」
「あぁーっ!琥珀何しとんねん!」
やってしまった…と最後の一枚を食べながら今日のお茶の時間には代わりに何を出そうか…と考えていた琥珀だったが、その際に突然背後から投げ掛けられた声に思わず肩をビクリと震わせた。
「ろ、ロザリア…」
恐る恐る琥珀が振り替えると、金色の髪を二つに結んでいたロザリアが、こちらに人差し指を向けたままに口を開けていた。
「それ、食べてしもうたんか…!?せっかく、今日の食べるのを楽しみにしてたんに…」
「ご、ごめんなさい!一つだけにしようと思ったんですけど、つい…」
「ついやあらへん!こうなったら、食べ物の恨みは恐ろしいということを教えたるわ…!」
と、鬼の形相で琥珀に向かって近付いてくるロザリアだったが、しかし彼女のその行動は、次に聞こえてきた物音により止まることとなる。
その音は玄関の方から聞こえており、どうやら誰かがドアをノックしているようだった。
「あっ、お客様かもしれない…!」
その音に救われた、とでもいうように琥珀は今にも掴みかかって来そうだったロザリアを避けて入口へと向かっていく。
「はい、どうぞ開いてますのでお入り下さい!」
靴を履きながらそう彼女は言うと、遠慮がちに半分程開いた扉に目を向けた。
「ここ…よろず屋ってのは本当か?」
そこから顔を出してきたのは、栗色の髪をした少年…いや、青年だった。
彼は琥珀が頷くのを確認すると、彼は途端に扉を勢いよく開き、ガシッと彼女の肩に手を置いた。
「あ、あの…!?」
突然の行動に琥珀は慌てるが、青年はそんなことには気にも止めずに言う。
「お願いだ!俺の仲間を一緒に尾行してくれ!」
「…は?」
琥珀は思わず聞き返していた。
「俺の名前は香野。騎士団に属しているんだが…いや、まさか本当にこんな場所によろず屋があるなんてなぁ」
リビングのテーブルを挟んで向かい合う琥珀と香野。そしてロザリア。
彼はキョロキョロともの珍しげに室内を見回していると、ふと顔を正面に戻し、
「つか、従業員ってお前達だけ?少なくね?」
「今他の従業員は出払ってて…私とロザリアしかいないんです。もしよろしければ、依頼の方を詳しくお聞きしますよ」
琥珀はあらかじめティーポットに準備してあった紅茶をカップに淹れると、それを香野の前に差し出した。
「んー、それもそうだな」
香野はそう言うと、ポケットから一枚の写真を取り出した。
「この気難しそうな眼鏡がうちの隊長の珀憂。今回一緒に尾行してほしい相手だ」
「珀憂さん…ですか…」
琥珀とロザリアは渡されたその写真をまじまじと見つめ、記憶に留める。
香野は出されたお茶を遠慮なく飲み干すと、返された写真をポケットにしまい、ずいと前にのめり出す。
「そうなんだよ!さっきも言ったけど、今回はコイツを一緒に尾行してもらおうかと思って頼みに来た。なんだか最近怪しくてな…夜中にコソコソ出掛けてくんだよ」
「なんやそれ、裏取り引きか!?女か!?」
「ちょっとロザリア…」
楽しそうに目を輝かせるロザリアに、琥珀が小声で注意するが、仕方ないように溜め息をつくと、正面の香野に向き直る。
彼は考えるように顎に手を置くと、斜め上を見つめながら答えた。
「いや、アイツに限って裏切るようなことは無いと思うが…女、というのは確かに俺にも心当たりがある」
「!本当ですか!」
香野は頷くと、指を一本立てて静かな声で呟いた。
「俺…見たんだよ。珀憂が女と歩いてるところをさ」
「あれが…珀憂さんですか?」
「あぁ。どうやら今は一人みたいだな…」
街に出てきた琥珀、ロザリア、香野の三人は、時を同じくして夜の街へやって来た珀憂の後を追跡していた。
彼は噴水のある広場へとやって来ると、キョロキョロと辺りを見回しては寒そうに縮こまって噴水の縁に腰かける。
三人は見つからないように、と手近な草むらから少しだけ顔を覗かせその様子を見守っていた。
「どうしてこんなところに…」
「やっぱり女なんやない?彼女の一人二人おってもおかしくあらへんって」
「確かにそうだな…しかしそうだったとしても別に俺達に黙ってる必要は無いんじゃ…」
「!静かに、誰か来ます!」
突然静かに叫んだ琥珀の声に、香野は思わず口をつぐんで視線を戻す。
彼女の言う通り、今しがた自分達が来た道の方から、珀憂の元へと向かっていく女がやって来たのだ。
いや、よく見るとその人は女というよりも少女に近い外見をしており、長い金色の髪を後ろで一つで結っている。
二人は少し会話をした後に街の方へと歩き出したので、三人もゆっくりと頷き合うとその後を追う。
「ほれ見ろ、やっぱり女やったやろ!うちの勘が当たったな!」
誇らしげにそう言うロザリアに、琥珀はクスリと笑うと、そのまま香野に問いかける。
「彼女さん…でしょうか?でも、それにしてはあの子、どこかで見たような…あっ」
首を傾げながらにそう考えていると、ふと前方の珀憂達が一つの建物に入っていくところだった。
人は小走りでドアの所に駆けていくと、幸い鍵は掛かっていないようだったので少しドアを押して隙間から中を覗き見ることが出来た。
「って、ちょ、お前邪魔だっつの。中が見にくいだろ!」
「そっちこそもうちょいしゃがめや!うちだって見たいねんて!」
「あわわ、二人ともそんなに押さないで下さい!ここにいるのがバレちゃ…きゃあ!」
琥珀の頭上で言い争いを続けていたロザリアと香野だったが、ロザリアが彼を押したことによって下の琥珀も押されてしまい、結果として反動で三人は建物内へとなだれ込む形となってしまった。
「なに、どうしたの!?」
「き、香野…!どうしてお前がここにいるんだ!?」
「いや、そのー…別にそんなに深い意味は無いんだが…て、珀憂こそ、どうしたんだその格好?」
突然現れた三人に、珀憂と少女が驚いたような顔を向ける。
が、なぜか二人は前にエプロンを装着しており、手には包丁と玉ねぎが握られているという不可解な状況となっていた。
「あれ…ユリア?ユリアやないか!どうしてあんたがここにおるん!?」
起き上がったロザリアがそう言うと、金髪の少女―ユリアもびっくりしたように目を見開いて、
「琥珀にロザリアこそ、どうして…!?私はただ、珀憂さんに料理を教えてただけだけど…」
「な、なにぃ!?」
困ったように笑う彼女に、ロザリアはそれこそ声を裏返らせて上ずったような声を上げた。
ユリアが作る料理といえば、それこそ核兵器レベル、まさに絶望的と言えよう。
しかしそれをまさか人に教えるとなれば事は一大事となり、過去の嫌な思い出がフラッシュバックしてくる。
琥珀も同じなのか、顔を青くして珀憂に問い掛けた。
「あ、あの、珀憂さん…もしや彼女の料理を食べたりなどは…」
「あぁ、頂いたぞ。いやぁ、まさかこんな少女があれほどまで素晴らしい料理を作れるとはな…私も日頃訓練ばっかりで疲れている隊員達のために何かしたくてな。こうやって毎日教えてもらってたんだ」
と、彼が笑顔で答えるので、思わず琥珀とロザリアは顔を合わせて珀憂が火に掛けていた鍋に顔を近づけた。
「…こっちは普通に美味しそう…」
「色も…普通やな」
毎度ユリアの作る異物にも近い料理を思い出しながら、二人は安堵の息を吐く。
「あの…これ、少し頂いてもよろしいでしょうか?」
「ん?あ、あぁ、こんなもので良ければ構わないが。香野もいるだろう?」
「そうだなぁ。珀憂が作る料理も気になることだし、ありがたく貰うとするぜ」
と、珀憂に小皿を渡され、三人は鍋に入った薄い黄色の液体を口に含む。
「あら?意外と普通に…うっ!?」
予想外に普通に飲むことが出来たそれに、感嘆の声を漏らした琥珀だったが、しかし彼女は急に口を押さえると、顔を青くしてその場に倒れてしまった。
「あ、おい大丈夫か!?」
後を続くようにロザリアも倒れてしまい、驚いた香野が二人に駆けつける。
「は、珀憂…お前、これに何を入れて…」
「ん?いや、師匠に言われた通りにハバネロとレーズンとアボガドと…あと、隠し味に龍のたてがみを入れたな」
「な、なんだよそのチョイス!お前の味覚まじで狂ってんじゃ…」
声を荒げてそう叫ぶ香野だったが、彼はふと動きを止めると、まるで糸の切れた人形のように重力に従い倒れてしまったのだった。
「あ、おい、香野まで!そ、そんなに…不味かったか…?」
この後、目覚めた三人にユリアと珀憂が攻められたのは、もはや言うまでもない。
丹飴さま宅の香野くんと珀憂さんとのコラボです!
琥珀の甘党っぷりを見事に表現して下さった丹飴さま、さすがです(笑)
ロザリアとの掛け合いや最後のほうで思わぬ伏兵が!
丹飴さま、楽しい小説を書いていただき、ありがとうございました。
CAST:香野くん・珀憂さん(丹飴さま)・琥珀・ロザリア・ユリア
深夜の大追跡事件簿
穏やかな昼下がりを迎えた午後一時。
琥珀はお茶のためにと用意していたクッキーの箱を開けると、周りに誰もいないことを確認してから、その中の一つを摘まみ取り口に入れた。
「やっぱりあそこのクッキーは美味しいですー!」
彼女が幸せそうにもう一つ、もう一つとそれを頬張っていると、気付いた時には既に箱の中は空になっていた。
「あっ…」
「あぁーっ!琥珀何しとんねん!」
やってしまった…と最後の一枚を食べながら今日のお茶の時間には代わりに何を出そうか…と考えていた琥珀だったが、その際に突然背後から投げ掛けられた声に思わず肩をビクリと震わせた。
「ろ、ロザリア…」
恐る恐る琥珀が振り替えると、金色の髪を二つに結んでいたロザリアが、こちらに人差し指を向けたままに口を開けていた。
「それ、食べてしもうたんか…!?せっかく、今日の食べるのを楽しみにしてたんに…」
「ご、ごめんなさい!一つだけにしようと思ったんですけど、つい…」
「ついやあらへん!こうなったら、食べ物の恨みは恐ろしいということを教えたるわ…!」
と、鬼の形相で琥珀に向かって近付いてくるロザリアだったが、しかし彼女のその行動は、次に聞こえてきた物音により止まることとなる。
その音は玄関の方から聞こえており、どうやら誰かがドアをノックしているようだった。
「あっ、お客様かもしれない…!」
その音に救われた、とでもいうように琥珀は今にも掴みかかって来そうだったロザリアを避けて入口へと向かっていく。
「はい、どうぞ開いてますのでお入り下さい!」
靴を履きながらそう彼女は言うと、遠慮がちに半分程開いた扉に目を向けた。
「ここ…よろず屋ってのは本当か?」
そこから顔を出してきたのは、栗色の髪をした少年…いや、青年だった。
彼は琥珀が頷くのを確認すると、彼は途端に扉を勢いよく開き、ガシッと彼女の肩に手を置いた。
「あ、あの…!?」
突然の行動に琥珀は慌てるが、青年はそんなことには気にも止めずに言う。
「お願いだ!俺の仲間を一緒に尾行してくれ!」
「…は?」
琥珀は思わず聞き返していた。
「俺の名前は香野。騎士団に属しているんだが…いや、まさか本当にこんな場所によろず屋があるなんてなぁ」
リビングのテーブルを挟んで向かい合う琥珀と香野。そしてロザリア。
彼はキョロキョロともの珍しげに室内を見回していると、ふと顔を正面に戻し、
「つか、従業員ってお前達だけ?少なくね?」
「今他の従業員は出払ってて…私とロザリアしかいないんです。もしよろしければ、依頼の方を詳しくお聞きしますよ」
琥珀はあらかじめティーポットに準備してあった紅茶をカップに淹れると、それを香野の前に差し出した。
「んー、それもそうだな」
香野はそう言うと、ポケットから一枚の写真を取り出した。
「この気難しそうな眼鏡がうちの隊長の珀憂。今回一緒に尾行してほしい相手だ」
「珀憂さん…ですか…」
琥珀とロザリアは渡されたその写真をまじまじと見つめ、記憶に留める。
香野は出されたお茶を遠慮なく飲み干すと、返された写真をポケットにしまい、ずいと前にのめり出す。
「そうなんだよ!さっきも言ったけど、今回はコイツを一緒に尾行してもらおうかと思って頼みに来た。なんだか最近怪しくてな…夜中にコソコソ出掛けてくんだよ」
「なんやそれ、裏取り引きか!?女か!?」
「ちょっとロザリア…」
楽しそうに目を輝かせるロザリアに、琥珀が小声で注意するが、仕方ないように溜め息をつくと、正面の香野に向き直る。
彼は考えるように顎に手を置くと、斜め上を見つめながら答えた。
「いや、アイツに限って裏切るようなことは無いと思うが…女、というのは確かに俺にも心当たりがある」
「!本当ですか!」
香野は頷くと、指を一本立てて静かな声で呟いた。
「俺…見たんだよ。珀憂が女と歩いてるところをさ」
「あれが…珀憂さんですか?」
「あぁ。どうやら今は一人みたいだな…」
街に出てきた琥珀、ロザリア、香野の三人は、時を同じくして夜の街へやって来た珀憂の後を追跡していた。
彼は噴水のある広場へとやって来ると、キョロキョロと辺りを見回しては寒そうに縮こまって噴水の縁に腰かける。
三人は見つからないように、と手近な草むらから少しだけ顔を覗かせその様子を見守っていた。
「どうしてこんなところに…」
「やっぱり女なんやない?彼女の一人二人おってもおかしくあらへんって」
「確かにそうだな…しかしそうだったとしても別に俺達に黙ってる必要は無いんじゃ…」
「!静かに、誰か来ます!」
突然静かに叫んだ琥珀の声に、香野は思わず口をつぐんで視線を戻す。
彼女の言う通り、今しがた自分達が来た道の方から、珀憂の元へと向かっていく女がやって来たのだ。
いや、よく見るとその人は女というよりも少女に近い外見をしており、長い金色の髪を後ろで一つで結っている。
二人は少し会話をした後に街の方へと歩き出したので、三人もゆっくりと頷き合うとその後を追う。
「ほれ見ろ、やっぱり女やったやろ!うちの勘が当たったな!」
誇らしげにそう言うロザリアに、琥珀はクスリと笑うと、そのまま香野に問いかける。
「彼女さん…でしょうか?でも、それにしてはあの子、どこかで見たような…あっ」
首を傾げながらにそう考えていると、ふと前方の珀憂達が一つの建物に入っていくところだった。
人は小走りでドアの所に駆けていくと、幸い鍵は掛かっていないようだったので少しドアを押して隙間から中を覗き見ることが出来た。
「って、ちょ、お前邪魔だっつの。中が見にくいだろ!」
「そっちこそもうちょいしゃがめや!うちだって見たいねんて!」
「あわわ、二人ともそんなに押さないで下さい!ここにいるのがバレちゃ…きゃあ!」
琥珀の頭上で言い争いを続けていたロザリアと香野だったが、ロザリアが彼を押したことによって下の琥珀も押されてしまい、結果として反動で三人は建物内へとなだれ込む形となってしまった。
「なに、どうしたの!?」
「き、香野…!どうしてお前がここにいるんだ!?」
「いや、そのー…別にそんなに深い意味は無いんだが…て、珀憂こそ、どうしたんだその格好?」
突然現れた三人に、珀憂と少女が驚いたような顔を向ける。
が、なぜか二人は前にエプロンを装着しており、手には包丁と玉ねぎが握られているという不可解な状況となっていた。
「あれ…ユリア?ユリアやないか!どうしてあんたがここにおるん!?」
起き上がったロザリアがそう言うと、金髪の少女―ユリアもびっくりしたように目を見開いて、
「琥珀にロザリアこそ、どうして…!?私はただ、珀憂さんに料理を教えてただけだけど…」
「な、なにぃ!?」
困ったように笑う彼女に、ロザリアはそれこそ声を裏返らせて上ずったような声を上げた。
ユリアが作る料理といえば、それこそ核兵器レベル、まさに絶望的と言えよう。
しかしそれをまさか人に教えるとなれば事は一大事となり、過去の嫌な思い出がフラッシュバックしてくる。
琥珀も同じなのか、顔を青くして珀憂に問い掛けた。
「あ、あの、珀憂さん…もしや彼女の料理を食べたりなどは…」
「あぁ、頂いたぞ。いやぁ、まさかこんな少女があれほどまで素晴らしい料理を作れるとはな…私も日頃訓練ばっかりで疲れている隊員達のために何かしたくてな。こうやって毎日教えてもらってたんだ」
と、彼が笑顔で答えるので、思わず琥珀とロザリアは顔を合わせて珀憂が火に掛けていた鍋に顔を近づけた。
「…こっちは普通に美味しそう…」
「色も…普通やな」
毎度ユリアの作る異物にも近い料理を思い出しながら、二人は安堵の息を吐く。
「あの…これ、少し頂いてもよろしいでしょうか?」
「ん?あ、あぁ、こんなもので良ければ構わないが。香野もいるだろう?」
「そうだなぁ。珀憂が作る料理も気になることだし、ありがたく貰うとするぜ」
と、珀憂に小皿を渡され、三人は鍋に入った薄い黄色の液体を口に含む。
「あら?意外と普通に…うっ!?」
予想外に普通に飲むことが出来たそれに、感嘆の声を漏らした琥珀だったが、しかし彼女は急に口を押さえると、顔を青くしてその場に倒れてしまった。
「あ、おい大丈夫か!?」
後を続くようにロザリアも倒れてしまい、驚いた香野が二人に駆けつける。
「は、珀憂…お前、これに何を入れて…」
「ん?いや、師匠に言われた通りにハバネロとレーズンとアボガドと…あと、隠し味に龍のたてがみを入れたな」
「な、なんだよそのチョイス!お前の味覚まじで狂ってんじゃ…」
声を荒げてそう叫ぶ香野だったが、彼はふと動きを止めると、まるで糸の切れた人形のように重力に従い倒れてしまったのだった。
「あ、おい、香野まで!そ、そんなに…不味かったか…?」
この後、目覚めた三人にユリアと珀憂が攻められたのは、もはや言うまでもない。
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